この世に存在する物質の性質とその変化は、古代ギリシャ哲学の命題の一つとして探求され、元素論として結実した。元素論の考えによれば、物質は元素の性質から派生するものであり、物質の違いとは性質の違いに他ならない。中世の錬金術も物質の成り立ちの探求よりは性質の変化にその探求の目が向けられていた。ドルトン以降の物質の分子説に基づく近代化学においても、学問の目的として物質の種類の変化、すなわち性質の変化を指標として探求された。それゆえ、物質の種類の変化を化学変化と今日でも呼び表わす。化学変化は定義により化学反応を伴っているので化学変化することを意味する化合するという語は化学反応と同義である。
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物理学は17世紀までは物体の運動を扱う力学を中心としたものであった。17世紀後半になるとフーリエの熱の研究を初めとして、物の性質の根源が物理学の研究対象となり18世紀から19世紀の物理学は物の性質である物性の探求が一大目標であった。それゆえ、物性変化は物理変化とも呼ばれる。このように研究の歴史的変遷により、今日の物質の性質を研究する学問は化学と物理学の双方で扱われ、特に物性について取り扱う研究分野としては無機化学、物理化学、固体物理学が挙げられる。
物質の種類 [編集]
物質を化学的概念で分類する場合、化学物質と言い表される。
化学物質
単体 - 単一の元素から構成される化学物質
化合物 - 複数の元素から構成される化学物質
物質が単一の主たる成分〈化学物質〉で構成される場合純物質、複数の主成分から構成される場合は混合物と呼ばれる。尚、純物質の微量副成分は不純物と呼ばれる。不純物と混合物とは存在比の程度の差であり、その境界は曖昧である。
物質の成分が同一であっても化学構造の違いにより異なる化学物質となる。
同素体 - 同一元素の単体で化学構造が異なり物理的性質〈物性〉が異なる物質。
異性体 - 分子の内部構造が異なる化学物質。
相変態 - 金属など圧力や温度により結晶構造が変化した化学物質。物性が異なる物質。
構成する原子の核種が異なるものを同位体と呼ぶ。同位体は化学的性質は同一で物性もほとんど同一である為、同位体は化学物質の違いとしては通常は区別しない。放射線に関する物性など特定の用途に用いる場合はどの同位体であるかを区別する。
物質は通常、巨視的には電荷を帯びていない。化学変化により永続的な電荷をもつ原子・分子をイオンと呼ぶ。イオンは正と負とでイオン対を形成し、見かけ上は電荷を帯びていない状態で安定化している。〈高温化において原子核と分子との結合が乖離した状態がプラズマ〉